忍野扇「だから忘れないでください。この愚か者」阿良々木暦「ああ……わかった」

2019-11-22 (金) 12:01  その他二次創作SS 化物語   0コメント  
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/26(土) 22:18:35.36 ID:hAYTqdlSO

『えへへ、来ちゃった』
『おお、よく来たな、千石。まあ、上がれよ』

あれはまだ、僕と千石との関係が破綻する前。
自宅に訪れた千石を、僕は自室に連れ込んだ。
僕が知る千石撫子は長く伸ばした前髪で目を隠していて目立たず大人しい女の子だったのだが、その日の彼女は珍しくヘアバンドをつけて前髪を上げていた。可愛らしい顔立ちだった。

「ふむふむ、なるほど。気合い充分ですね」
「あれは千石なりの気合いだったのか?」
「それはもちろん。落とす気満々ですよ」

今更そう言われても、もうどうにもならない。
僕はどうやら俗に言う鈍感系主人公らしいので、前髪を上げキャミソール1枚でミニスカートを穿く千石の気合いとやらに気づけなかった。

「いえいえ、ちゃんと気づいていましたよ」
「いやいや、全然気づかなかったよ」
「またまた、謙遜は要りませんって」
「君は僕の何を知っているんだ、扇ちゃん」
「私が知っているのは、愚か者には罪が憑き物だということだけです。なのであなたの罪は、愚かなあなた自身がよくおわかりでしょう? 」

愚か者の罪物語。
愚か者には罪が憑き物。
この物語に名前を付けるならばまさに。

そのタイトルが相応しいと、愚かにも思った。




阿良々木暦「神原、何か飲むか?」神原駿河「私は阿良々木先輩の汗でいい」

2019-07-25 (木) 00:07  その他二次創作SS 化物語   1コメント  
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/05(金) 22:56:09.18 ID:vXBrfRKkO

春と夏の間にある、梅雨の時期。
この季節が訪れる度に、僕は身構えてしまう。
振り返ると、そこに黄色い雨合羽を着た少女が立っているのではないかと、不安になる。

「他ならぬ阿良々木先輩の望みとあらば、私としては当然、全裸に雨合羽を着て登場し直すのもやぶさかではない。むしろ、大歓迎だ!」
「シリアスなモノローグを台無しにするな!」

とはいえ、不安は不安でしかなく、心配は杞憂となるのが物語の常であり、僕が再び雨合羽を着た少女に襲われることはなかった。

「本当にお前は全裸が好きだよな」
「阿良々木先輩は全裸が好きではないのか?」
「ああ、好きだよ! 僕だって全裸が好きだ! 大好きだとも! 当たり前だろうが!」

全裸好きな後輩に呆れ果てた僕に対して、神原駿河は分かり切った質問を返してきたので、半ばやけになりながら正直にそう答えると。

「ならば何も問題はなかろう」
「問題が発生する前振りにしか聞こえないぞ」
「しかし、私としては、前振りよりも前触れの方が語感が良いと思う。主に性的な意味で!」
「ああ、僕もお前と全く同感だよ!」

前振りよりも、前触れの方が語感が良い。
何故そう感じたのか。その理由は簡単だ。
目の前で思わせぶりに尻を振られるのと直に前を触られるのとでは、誰だって後者が嬉しい。
とはいえ、そこまでのスキンシップは後輩とするものではないこともまた、明白であり。

「ふむ。それでは遠慮なく」
「お前はもっと遠慮と躊躇いを身につけろ!」
「あっ! こら、阿良々木先輩! 暴れるな! イチモツを目の前で思わせぶりに振り乱すな!」
「振り乱してなんかねぇよ!」

雨合羽を着ていない神原駿河とじゃれ合いながら、ふと見上げた空の雲行きは怪しく、まさに嵐の前振りならぬ、前触れになりそうだと、この時、僕はそんな予感を漠然と抱いた。

やれやれ、これも日頃の行いのせいだろうか。
せっかくの後輩とのデートなのに、雨なんて。
じゃのめの傘など、持ち合わせていないのに。




阿良々木「忍野が怪談を解決して行く?」

2018-04-21 (土) 18:01  その他二次創作SS 化物語   0コメント  
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/30(金) 05:17:36.51 ID:kXRWmwK70

※ちょっぴりホラーです

忍野「あぁ、と言うか解決するのは二の次で、本当の所は蒐集がメインなんだけれどね」

阿良々木「うーん、そう言われてもな。知っての通り、僕は交友関係が広い方じゃないから、そういう都市伝説みたいな話を耳にする事自体少ないんだよな」

忍野「まぁまぁ、そう難しく考えなくても、阿良々木君が昔体験した不思議話でも良いんだ。語るのは得意だろう?何か試しに語ってみてくれよ」

阿良々木「……まぁ、そう言うなら。まだ上の妹が小 学生の頃の話なんだけれど」

阿良々木「当時はまだ、妹の道場通いに親がついて行ってたんだ。ただ、その日は仕事か何かで行けないから、代わりに僕が送迎係だった____」




【化物語SS】そだちカーブ

2017-04-08 (土) 07:01  その他二次創作SS 化物語   1コメント  
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/19(日) 06:35:50.91 ID:XQIErafB0

良く晴れた日に

私と阿良々木がキャッチボールをしている

なぜだ?

もし誰かいたとしても

聞いてもだれも答えてくれないだろうし

聞ける人なんていないし

自分しか知らないことを自分も知らなかったら

どうしたらいいのだろう


暦「早く投げてくれないか」




【SS】おうぎワンダー

2017-01-30 (月) 18:01  その他二次創作SS 化物語   0コメント  
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/03(火) 23:56:39.39 ID:smHaNpS70

化物語のssです。




2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/03(火) 23:57:53.70 ID:smHaNpS70

扇「阿良々木先輩は私が生まれた日をご存知でしょうか?」

暦「いや、悪いけど知らないな」

暦「いつなんだ?扇ちゃん」

扇「私も知りません」

扇「私が知らなくて、あなたも知らない」

扇「こういった場合どうすれば良いのでしょうね」

暦「うーん・・・だったらもう決めてしまうしかないんじゃないか?」

扇「分かりました。阿良々木先輩が決めちゃってください」

暦「ちょっと待って扇ちゃん。それは責任重大だぜ」

扇「ええ、責任をとってください。認知してください」

暦「認知ってあれみたいだな」




阿良々木月火「茶道部に雪歩ちゃんが遊びに来たよ! ぱちぱちぱち~」

2016-08-24 (水) 00:07  アイドルマスターSS 化物語   0コメント  
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/09(火) 20:47:43.68 ID:q9FhOTes0



月火「はい! ぱちぱちぱち~」

雪歩「わ、わー……い?」

月火「あ、雪歩ちゃん、私は阿良々木月火。空に浮かんでるお月さまの月に、ケツに火がつくの火で、月火。月火ちゃんって呼んでね」

雪歩「う、うん……」

月火「いやーでも嬉しいなー。あの! 大人気アイドルの雪歩ちゃんが、こんなド田舎の狭苦しくてちゃちな茶道部の部室に遊びに来てくれるなんて!」

雪歩「えっ、そ、そんなことないと思うよ。とってもいい茶室だよ」

月火「ほんと!? だよねー! やっぱり月火ちゃんがいるからこんな貧相でちんちくりんな部室も素敵に見えちゃうか!」

雪歩「え、えっ? ……えっと、この部室も月火、ちゃん? も素敵だと思うけど……私、今日は遊びに来たわけじゃないんだ。ドラマの収録で……」

月火「はいはい分かってる分かってますよー。ドラマの収録にこの部室を使うから、ここの主たるこの月火ちゃんにあいさつに来たんだよね?」

雪歩「え……」

月火「ね!!!」

雪歩「う、……うん」

月火「うむ! くるしゅうない!! いいよ使って!」

雪歩「あ、ありがとう」




【化物語SS】そだちサイン

2016-07-29 (金) 18:01  その他二次創作SS 化物語   1コメント  
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/30(木) 22:29:42.89 ID:KmZSZcM60

私はこれまで人になにかを与えることはできたのだろうか?

今まではそんな状況になくって、いっぱいいっぱいだから仕方なかったと言える

不幸ならたくさんあげられるのだけれど

いらないし

果たして、私に人を幸せにする力はあるだろうかと思う

この家嫌いだなあ、阿良々木の家を前に思う




【化物語SS】そだちアクシアム

2016-02-24 (水) 07:01  その他二次創作SS 化物語   0コメント  
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/31(日) 22:06:37.45 ID:hTpwdKzj0

公園で遊ぶ母子が目に焼きついて離れない

そんなことあったかな

そんなこと無かったかな

無かったかな

無かったな

駄目だ、無かったかどうかが分からない

自分がそんなに卑屈にならなくても、とは思うけど

まあ、もう仕方がない

私はあいつと同じくらい忘れているのか

私も私が何でできているかわからなかったのか




【化物語SS】そだちコンジェクチャ

2016-01-19 (火) 07:01  その他二次創作SS 化物語   0コメント  
1: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/09(土) 23:10:01.01 ID:r2x7VMVc0

化物語のssです。



2: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/09(土) 23:10:44.00 ID:r2x7VMVc0

育「次の町に行くバスまでどのくらいかな?」


結構ある

私は次の町に行かなくてはならない。逃げるわけでなく

誰に言っているんだ。私のためだ

時刻表をみるのに決意を使った私は椅子に座る、いやベンチか

青いベンチの端を見つめる。長い引きこもり生活の所為か

視線が外に出るとまったく定まらない。何かに固定したいのだ

でも人がいたら固定はできないので

物体を見つめるのだけど、この子なに?

オレンジと青緑の女の子

いつからいただろう?


余接「僕の石ころ帽子を見破るなんて」




阿良々木暦「ひたぎアピール」

2015-07-26 (日) 18:01  その他二次創作SS 化物語   1コメント  
1: ◆8HmEy52dzA 2015/07/17(金) 21:16:23.19 ID:B2ciWSU0O

地の文、短いです。
作中時期は偽物語後くらい。




2: ◆8HmEy52dzA 2015/07/17(金) 21:21:50.14 ID:0XhJBn560



001


かりかりと、紙の上を鉛筆が走る音が静かに部屋に流れる。

時折、何かを言いたげにちらちらとこちらを窺う阿良々木くんの視線。
いえ、阿良々木くんの言わんとしようとしている事はわかっているのだけれど、それをわざわざ指摘するのもつまらないのよね。

と言うか、今日阿良々木くんの部屋に来たのは勉強という名目はあるものの、それが本当の目的なのだ。

だから私から言い出す事はない。絶対に。

「休憩を、しましょう」

「ん、ああ……それじゃあ、ちょっとコーヒーでも淹れてくるから待ってろよ」

「どうぞお構いなく。決して決して要求している訳ではないのだけれど、阿良々木くんに勉強を現在進行形で教えている私に対する謝礼として、しいては勉強によって疲労した脳内シナプス及びニューロンへの労いとして糖分補給という建前の下にケーキがあると素晴らしいと思うし、阿良々木くんの私に対するちゃちな義理も果たせると思うのだけれど」

「……お前に礼をすることはやぶさかではないが、残念ながらケーキは今うちにはない」

「あらそう。死に値するわ」

「そこまで!?」

「ケーキがなければ死ねばいいのに」

「暴君すぎるだろ!」

「買って来なさい。コンビニので許してあげるわ」

「なんで許されなきゃいけない立場なのか僕には理解出来ないんだが」

「え? 阿良々木くんは私の下僕でしょう?」

「さも当然のように言うな!」

「だって阿良々木くんはいつも自分の一人称に『僕』を使っているじゃない」

「それはそうだけれど……それがどうやってさっきの話に繋がるんだ?」

「あれって『戦場ヶ原ひたぎ様の従順な下僕』の略語でしょう?」

「なにその斬新すぎる曲解!」

「いいから行きなさい。私の身体が求めているのよ」

「いや、買ってくるのは構わないんだけどさ……ここで待ってるのか?」

「ええ。今の私は生クリームがないと一歩も動けないのよ」

「そりゃ難儀な事だな」

言って、阿良々木くんが特大の溜息をつく。

マザーグース曰く。
女の子は砂糖とスパイスと素敵な何かで錬成されていると言われているし、あながち間違ってはいないでしょう。